浅草オペラ100周年
2017-09-20


1917年という年は、
浅草でのオペラ活動が始まった年で、
今年がその100年の節目。

明治大正期に於ける、
日本の西洋音楽導入の顛末や、
オペラ事始めのような歴史を
実演と研究で専門にしていたので、
この浅草オペラの100年目に関しても、
これまでの活動を再考したりしながら、
あちこちで話させていただく機会があります。

講座やミニコンサートなどの
浅草オペラ気分に浸る、
「風」はよくあるのですが、
そのまま舞台を魅せるのは大変であり、
しかしながら、
音楽と演出で関わった舞台が
大大円のうちに終了しました。

つい20年前は、
浅草でのオペラ上演という世界を
子供の頃に体感した方の話を聞き、
その頃の方々も90歳に届こうかという
大御所ばかりでした。
さすがに、
この100周年になると、
「聞いた話ですが・・・」という
事になるわけです。

ですので、浅草で上演してみると、
その頃の喧騒を知っているような方が、
いたわけですが、
現代は少しずつ客層も変わりながら、
街の変化と共に、
風化というより伝説という
一段高い神棚に祀られている様子です。

30代中心の歌手ばかりですので、
100年ばかりか、
20年前の浅草だって判らない事だらけ。
しかしながらこの公演を通じて、
先人たちの夢や音楽への気概を感じ、
不毛でもある現代の活動に生かす
ヒントを見つける事ができたかもしれません。

浅草でも日本だけでもなく、
オペラというスペクタクルが
私にも必要不可欠な血です。

これからも身近に、
そして肌身離さず応援したいです。
[音楽]
[舞台]

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